ニキビ
ニキビ
・額や顎、頬、胸や背中などにぼつぼつがある
・白いにきびと黒いにきびがある
・赤くなったにきびもある
・皮膚の下に膿が溜まっている
上記に当てはまる方は、にきび(尋常性ざ瘡)の可能性があります。「尋常性ざ瘡」という皮膚の疾患の俗称であるにきびは、皮脂の過剰分泌と毛穴の詰まりによって引き起こされます。この過程でアクネ菌が増殖し、炎症を起こしてブツブツができます。初期段階では白っぽいブツブツですが、悪化すると赤いブツブツや膿が溜まったものに変わります。強い炎症が周囲に及ぶと、色素沈着や凹凸のあるケロイド状の瘢痕が残ることもあります。
にきび(尋常性ざ瘡)は、思春期に多く発症しますが、大人になってから初めてにきびができる方もいます。適切なスキンケアと生活習慣の改善で予防ができますが、適切な治療を行わないとにきび跡として長く肌に残ってしまう可能性もあります。まずは専門医の診断のもと治療方法を決定することをおススメいたします。
福井県福井市でにきび(尋常性ざ瘡)にお悩みの方はみねぎし皮ふ科形成外科までお気軽にご相談ください。
にきびは、毛穴周辺で継続的に発生する慢性的な炎症性疾患であり、その皮疹は皮脂分泌の多い顔・胸・背中などで頻繁に見られます。目に見えるにきびの初期症状は「面皰(めんぽう)」であり、これは毛穴の出口が硬くなり、内部に皮脂がたまってできるブツブツ状態を指します。通常、肉眼ではほとんど見えない微小な段階の面皰が進行し、炎症を伴わない皮疹から、炎症を伴う紅色の丘疹、そして膿疱へと進展します。膿疱よりも深い部分に炎症が進行すると、嚢腫や結節が形成され、治癒後には瘢痕(にきび跡)が残ります。
黒にきびや赤にきびといった様々なタイプのにきびがありますが、それぞれの特徴があります。
白にきび
毛穴が詰まり皮脂が溜まった状態で、白っぽい盛り上がりが生じます。これは医学的には「コメド」または「閉鎖面皰」と呼ばれます。中にはアクネ菌が増えていますが、まだ炎症は見られません。
黒にきび
毛穴が開いて内部に黒く酸化した皮脂が見える状態です。毛穴が開いているため、「開放面皰」と呼ばれますが、炎症はまだ見られません。
赤にきび
増殖したアクネ菌の刺激により、周囲に炎症が広がった状態のにきびです。炎症によって、赤く腫れたブツブツに変化します。これは医学的には「炎症性面皰」と呼ばれます。
黄にきび
赤にきびが悪化し、中に黄色味がかった膿がたまった状態です。これは「膿疱性面皰(のうほうせいめんぽう)」と呼ばれます。炎症が深部に達するため、色素沈着やケロイドなどの跡を残すことがあります。
このように、にきびは進行の過程で様々な状態を経ることがあります。
毛穴が古い角質で詰まり、外に排出されずに毛穴内にたまった皮脂が原因で発生します。特に思春期には、ホルモンの影響で皮膚からの皮脂分泌が増え、これがより一層にきびの発生を促します。面皰内でアクネ菌と呼ばれる細菌が繁殖することで炎症が引き起こり、皮膚が赤く腫れ上がったり、膿疱(膿を含んだ発疹)が生じることがあります。アクネ菌は通常、毛穴に存在する常在菌で、皮膚の弱酸性を維持し、他の有害な菌の増殖を抑える役割を果たします。しかし、面皰内で増殖すると、にきびの悪化につながる可能性があります。月経前や便秘、ストレス、睡眠不足、不適切なスキンケア、肌の乾燥などは、にきびの発生や悪化を引き起こす要因となることがあります。
白にきびは、毛穴が角栓で閉じられ、内部に皮脂の充満やアクネ桿菌の集まりが見られます。白にきびは黒にきびに移行する場合と赤にきびに移行する場合があります。黒にきびは、毛穴が必要以上に広がってしまっており、出口とその周囲の表皮メラノサイトから生成されたメラニンや酸化された皮脂によって黒ずんでいるように見えます。
一般的に、主に外用薬を使用して治療が行われます。外用薬には複数の種類があり、選択は主治医との相談が必要です。白にきびは、毛穴の詰まりが原因であり、毛穴の出口を開放する効果があるアダパレンや過酸化ベンゾイルと呼ばれる薬剤が適しています。これらの薬剤はどれも一定の刺激を引き起こす可能性があり、初めは塗布量や面積を少ないものから始めるなどの工夫が必要です。白にきびが進行しアクネ菌の活動が関与する段階である赤にきびには、細菌の制御に抗生物質が必要となります。
肌を清潔に保つ
予防と治療の両方において、肌を清潔にしておくことが重要です。無理ににきびに触ったり潰したりすると、症状がひどくなり、にきび跡になってしまう可能性があります。頬づえをよくついてしまう、うつ伏せに寝る癖で顔が枕にすれる、髪が絶えず皮膚に触れている状態も肌を不潔にしやすくなるので、控えるように心がけましょう。洗顔は大切ですが、過度な洗顔も避けましょう。基本的には朝晩の1日2回、しっかりと泡立てた石鹸(洗顔料)を使い、やさしく洗顔します。洗顔をした後には、必要に応じてにきびが気になる肌に適した(ノンコメドジェニック)化粧水や保湿剤などで肌を保湿しましょう。メイクによる毛穴の詰まりは悪化の要因となるため、ポイントメイクにしたり、メイクした状態で放置しないなどは大切です。
食事で予防
科学的ににきびとの因果関係が証明されている食物は現時点ではありません。バランスの取れた食事を心がけ、偏った食生活を避けましょう。
生活習慣で予防
睡眠不足や疲れ、不規則な生活はホルモンバランスを乱し、免疫力を低下させ、にきびを悪化させる可能性があります。規則正しい生活を心がけることも大切です。
時折できる軽度なにきびには、市販の薬を試してみるのも良いでしょう。にきびの症状が重く、赤みや膿が強い場合や痛みがある場合は、早めに皮膚科の専門医を受診することがおすすめです。
近年、にきびに対する処方薬の種類が増加しています。以前に十分な改善が見られなかった場合でも、医師に相談することを検討してみましょう。
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